脳が喜んだ庄内藩酒井家のシンポジウム@日経ホール

前の投稿でお知らせした、「庄内藩酒井家シンポジウム」に参加してきました。7月11日夜、大手町の日経ホールに開演15分前に到着した時、すでに席はほぼ満席。

歴史に疎い私ですが、このシンポジウムは本当に面白かった。

最初に登場した德川宗家19代当主德川家広氏の基調講演。まず、お声が素晴らしい。その人を惹きつける声で、まずは観客を笑わせ、リラックスさせてから、日本の歴史を俯瞰したところから詳細なことまでをものすごいスピードで次々とお話しくださる。プロフィールを見て、歴史研究棟ではなく政治経済学が専門と知り驚きました。小さい頃から学ばれているのでしょうか。本当にさまざまなことをご存知でした。大河ドラマの関係で松本潤さんとも何回か面談したそうです。

鶴岡に今も住む、旧庄内藩主酒井家19代世嗣の酒井忠順氏は静かな語り口ながら、館長に就任した致道博物館や代表としてスタートした株式会社庄内藩の話を熱心に語ってくださり、途中で「エビすくいならぬエビ踊り」を全身で演じてくださったのには観客も他のパネリストも目が釘付けとなりました。ホスピタリティ、すごいと思いました。大きな拍手が沸いていました。

歴史家、作家の加来耕三氏は、歴史上の出来事を整理してわかりやすく話をしてくださいました。タイムマシンで見てきた話をされるようにスムーズに。それだけ多くの資料を集め長い時間をかけて考証されていることを実感しました。「義民が駆ける」など、藤沢周平氏が歴史をよく調べて小説を書いている作家の一人だと話されて、それも庄内出身者としては嬉しかった。

「英雄たちの選択」などを担当されているNHK歴史番組プロデューサーの谷口雅一氏の話からは、視聴者の興味があるところはどこだろうという視点で番組作りをされているんだなということがよくわかりました。

このシンポジウムはコーディネーターの小林好雄の力があってこそと思いました。日本と庄内の歴史に関する知識とコミュニケーション力で、この「徳川家と酒井家」と題されたパネルディスカッションで4人の方の話がうまく呼応しながら進み、色々な聞くことができました。小林さんは株式会社出羽庄内地域デザインの代表でもあり、庄内を案内する観光ツアーの企画やツアーの案内人もされています。

 

自分が知らない世界の話を2時間に渡り聞いて、フル回転して脳がとても喜びました。

歴史にご興味のある方に歴史を語るものがたくさん残る山形県庄内地方にいらしていただけたら嬉しいです。夏の庄内は枝豆だだちゃ豆、日本海の牡蠣、庄内砂丘メロンなど美味しいものがたくさんあります。